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サトシとモンタナ、その他諸々について

山本 智

栃木県那須郡馬頭町(現・那珂川町)出身。東京農工大学時代のアメリカ・インディアナ州へのホームステイ経験から、アメリカの大学で勉強したいと思うようになり、農工大卒業後、「西部でカウボーイになる」と夢と共に、モンタナ州立大学・動物科学科・修士課程に入学した。学生時代は勉強に追われる毎日。卒業後は牧場や農場で働きつつ、学位を生かして、乳牛・肉牛の人工授精師としてのキャリアを築いた。今でもガイド・シーズンの前後にモンタナの牧場から仕事の要請が来る。

フライフィッシングを始めたのは、農工大在学中。奥多摩方面に向えば、渓流釣りも可能であったが、すぐ近くの多摩川で、鯉がフライで釣れるので、それに夢中になっていた。力強くかつ巨大な鯉とのやりとりはかなりの経験で、今でも大物狙い。

フライフィッシング・ガイドの一年目は、モンタナの典型的かつ数ある季節的仕事に過ぎなかったが、リヴィングストンで40年のガイド・キャリアを持つトム・トラヴィス師匠との出会い・弟子入りより、本格的なプロのキャリアが始められた。イエローストーン川やマディソン川のような西部の大河川にドリフトボートを出したり、イエローストーン国立公園の大自然に囲まれた河川をガイドし、さらにリヴィングストンでの三大有名スプリング・クリークのスペシャリストとして名を馳せるようになった。2015年よりモンタナ州政府公認アウトフィッター・ライセンスを取得した。

フライ・タイイングについても造詣が深く、小さいミッジから10cmのストリーマーまで幅広く網羅。中でも、ストメック・サンプル、デザイン、実験を基に築き上げたスプリング・クリーク専用のフライは秀逸。また19世紀後半・20世紀初頭のアトランティック・サーモン・フライも手掛けている。

 

 

 

 

 

 

 

モンタナ州について

モンタナ州はアメリカで4番目に大きい州で、日本とほぼ同じ面積。しかし人口は、ここ最近でついに100万人に達した程度。農業・林業・鉱業と大自然に基づく季節的サービス業が盛ん。海外からはもちろん、アメリカの他の州から訪れる人々にとっても未だに“西部の象徴”であり、釣り人にとっては“フライフィッシングの中心地”。特に私の住むリヴィングストンは、この両方を具現化している数少ない街のひとつだ。モンタナに一生涯住んでも、全ての河川を網羅しきれないかもしれない。その過程で、愛着が湧き通い続ける河川もできてしまうのだから。写真はリトル・ビッグホーン戦場地国立公園(カスター将軍と騎馬隊の戦死地)。

 

 

 

 

 

 

 

 

ボーズマンについて

ボーズマン(Bozeman)は、21世紀に入ってから、州内で最も開発・拡大・都市化が進んだ市と言える。その理由のひとつとしては、おそらく釣り・狩り・スキー等たくさんのアウトドア・リクリエーションが近郊で楽しめるからだろう。

なにはともあれ、モンタナで最も人気・有名なイエローストーン川、マディソン川でのフライフィッシング、リヴィングストンのスプリング・クリーク、そしてイエローストーン国立公園の各河川を釣るためには、海外からでも、アメリカの他の州からでもボーズマン・イエローストーン国際空港に降り立つことになる。日本からの乗り継ぎは、シアトル(ワシントン州)、ソルトレイク(ユタ州)が主だ。リヴィングストンはボーズマン空港から、車で東へ40分ほど。

写真はボーズマン市内を流れる沢で家族とフライフィッシングの様子。

 

 

 

 

 

 

 

イエローストーン国立公園について

モンタナとイエローストーン公園を同義語に思ってしまう日本からの釣り人が多いのだが、公園のほとんどはワイオミング州内にあることをお忘れなく。それでいて、一部アイダホ州・モンタナ州にも広がっているということ。それでも公園内で最も有名・人気河川のマディソン・ギャラティン・イエローストーン川がモンタナ州に流れ出るのだから、混乱も当然かもしれない。

イエローストーン国立公園は、鹿児島県未満・広島県以上・東京都の約4倍の面積。

海外からでも・アメリカの他の州からでも最も便利な滞在場所はボーズマンかリヴィングストン。公園内の主要な釣り場に片道90分ほどでありながら、モンタナ州の河川も堪能できるのだから。

この名を冠するイエローストーン・カットスロートは本当に特別な魚種だ。

 

 

 

 

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